【育成日記】U12,U15年代の一貫性の指導を心掛けたい

COJBのU12はクラブとしては活動していないのでスクール形式で行っているけれど、
指導に一貫性を持たせたいと常に思っている。
本音を言えば、せめて、5、6年生だけでも良いのでU12もチームとして戦いたい気持ちもある。ただ、そこは我慢。

それは、より早い段階でのしっかりとした技術の習得は勿論、チームとして活動することで、この年代から
仲間同士の関係、言葉の使い方、自分のことよりも、まずチームのことを優先にして行動することを、サッカーをしながら、常識的な規律も伝えて行きたいということから来る。

その前提に、同じ小学生の年上ではなく、小学生が中学生から学び、中学生はその上から学べる環境が理想だ。

COJBもJr.ユースの4期生までは16歳以上でプロを目指しているメンバーもいて、交流することも多くあったため、
刺激は勿論、我々コーチがいない中でも、先輩から色々と学んだことは多かったようだ。

高学年とは言え、まだ子供で、中学生になっていきなり大人になることなんてあり得ない。

大人の世界でも「あの人はナリは大人だけど大人になり切っていない子供だ」と言われてしまうこともあるように、若ければ若いうちに、色々な年齢層と交流があり、その中で学んで行ければそれに越したことはないはずだ。

そのような環境が、1つのクラブで成り立てられれば、精神的な成長もより多く望める。

「良い事も悪い事も年上から学べ!!」

南米のサッカー選手に欠かせない育成哲学でもある。

精神的なベースが最も難しい。しかし、これが一番大切。精神的な成長があれば、サッカーそのもののレベルも上がる。
一つ一つのことに対する考え方、物の見方が変わるからだ。

中学生年代は3年間もあるというより、僅か3年間しかない。たった3年間しかないのだ。
3年間でそのようなことを身に着けさせるのは、そう簡単ではない。

1、2年生で散々指導され、3年になってもまだ1,2年生時代に言われていた注意を受ける。
それでも言い続け、ようやく卒団間近になって少し成長する。
このようなケースもあるくらい。

だから、せめて、あと2年多く指導し、5年間あれば、身につくところまで行くと思う。

今の環境は、小学生が中学生の世界に入って学ぶということの環境の完成度から言うと、
まだ10%にも満たしていないと思う。

小学生が既に中学生に入り、中学生と共に行動しているメンバーが1名いるけれど、そのメンバーをどこまで
1年間精神面で成長させて、中学生になった時に同年代を引っ張っていける存在になるのも見てみたい。

だから、小学生だから・・・と言って甘やかしたら、精神面の成長は望めない。

なので今年からは特に、高学年のスクール生には、月曜日だけでなく、中学生の練習にも参加するよう意識的に勧めている。

体育館練習でも、ナイターでも、とかく小学生は、他の小学生仲間もいると、緩い雰囲気でヘラヘラしている様子を拝見することが度々ある。

僕はすかさず「ヘラヘラしてんじゃねぇ!!ここは遊びの場じゃねぇ」と締める時がある。

決して「笑ってはいけない」と言うのではなく、一度ミーティングをして練習スタートをしたらメリハリをつけて欲しいという指導である。
やる時は、切り替えて真剣にやる。モード切替ができるようになって欲しい。

その様な空気を感じ、自らメリハリをつけていって欲しいのだ。

子供は遊びたい時に遊び、食べたいときに食べ、泣きたいときになく。
大人はそれが出来ない時が多々ある。
メリハリがない大人が社会では笑いものになる時もある。

そのようなことは、サッカーの世界でも十分に学べるということ。

サッカー選手は短命だ。精神的に成熟するのが早ければ早いほどいい。

子供からいち早く大人の精神に切り替わる事が求められる世界だ。

しかし、これはサッカーの世界だけでなく、将来きっと役に立つはず。

だからせめて、小学生も高学年になったなら、年上と行動する環境をより多く作れれば
そこから沢山成長の題材が出てくるはず。

また、小学生から中学生が学ばなくてはならないことも出てくるのだ。

実例として、クラブのビブスはメンバーが管理し、年下の中で順番を決めて、洗濯することになっている。

注視すると、なにやら中一が小学生にビブス洗濯をさせていることが発覚した。

「それは違うだろ!!」と早速注意した。

違う実例で、ビブスを持って帰宅したメンバーが練習に参加できなくなった。でも、その日、チームでビブスが必要であった。

「病気で来れない?」ということ。メンバー同士で連絡を取り合い、ビブスの受け渡しが可能なはず。これが責任を学ぶということ。

よっぽどの理由があれば、それはまた連絡を取り合えばいい。

このような実例があるけれど、本当、小さなことだけれど、子供の世界は子供の世界なりに社会的責任は負えない年齢だが、スポーツにおける小さな社会からこのようなことを日々学んでいる。

平日は各々学校があり、学校でもそれぞれ任務があり遅刻することがある。
これは皆、事前に仲間やコーチに連絡を入れている。

週末はそうは行かない。遅刻しました。その言い訳として、「バスに一本乗り遅れてしまいました」と。

「そんなことは言い訳にならない、もっと早く出れば何も問題はなかったはず」

つい最近まで小学生であったメンバーもこうして勉強し、成長していく。

小学生時代は保護者の送り迎えがあった。中学生ではそれはない。自分の足でサッカーをしに行く。

これも勉強。

できれば、このようなことは小学5年生にもなれば、当たり前のこととして、
U12からU15へのバトンタッチをさせて貰い、これも育成に効果をもたらすのでは?と思う。

日本サッカーの父、クラマー氏が「サッカーは子供を大人にし、大人を紳士にする」という名言を残した
けれど、それは本当だと思う。

何もサッカーだけでなく、スポーツ全てがそうだと思う。

このような環境作りにより一層力を注ぎたいと思う。

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