やはり、早く感じ、努力した者がハイレベルでも
通用する。

ブラジル流サッカーって何？
COJB が長年謳って来ているフレーズだ。

一般のイメージからすれば、ブラジルと言えば現代で言えば、ネイマール。
ネイマールと言えばトリッキーなドリブル、フェイント。古くなるけど、ロナウジーニョの変貌自在な、観ていて楽しくなってしまうプレー。

しかし、実際にブラジルでブラジル人とプレーすると、例に挙げた2人のようなプレーをするブラジル人はむしろ稀だ。

何を持って、ブラジル流なのか？

結構、奥深いものがある。

ブラジルでは、狭いエリアでタッチ制限してのゲームを今も昔も取り入れる。
判断の速さ、スペースが窮屈だから、ボールコントロールの精度も求められる。
足元にボールをストップさせてから初めてヘッドアップしていたら、速いプレッシャーに戸惑い、選択肢は減る。
また、ブラジルでの球際のボディコンタクトは深く、重い。腰の位置が高いプレイヤーは、直ぐにボールを失う。

足をちょこんと出しても敵のボールは奪えない。

ブラジル人は、更に身体の使い方が絶妙。
日本人は、腕の使い方も苦手。
苦手と言うか、腕を使うのはファールだと思い込んでいるので、育成指導者はあまり教えない。
でも、何故かプロであるJリーガーは、巧く腕も使っている。

だから育成年代で知らないと損をしてしまうことだらけ。

同じポジションに同じタイプで同じようなレベルの選手と被った時、何で差をつけるか？と言えば、これからのこと。

サッカーのピッチ内では、真面目な選手は損をする。
どこかずる賢い要素がないと…。

小学生、中学生に、毎回毎回、これらを直々に伝えてはいるけれど、中々習慣にならないが、
兆しを感じるプレイヤーは出て来ている。

要は、指導されたことが、まず頭に入り、
意識し、実践しているか否か。

才能とかではなく、これに尽きる。

素直に受け入れ、まずは意識してみる。

歯を磨く、食事する、服を切る
と言う習慣と同じように、まずは意識から入り、
無意識にやれるようになるのと同じ。

トラップは、ボールを殆ど見ないで、空いてるスペースを見てコントロールする。
トラップしてスペースに外すと、大半は、
ヘッドアップせず、自分から離れたボールを一生懸命に追い、ボールに行き着いた時に初めてヘッドアップするから、敵のプレッシャーに遭い、慌てる。

正しくは、自分から離したボールを追いながら、既にヘッドアップして、味方を探しながらボールに行き着けば、選択肢が見つかる。

ワンタッチコントロールでわざわざ敵が来ているコースにトラップし、簡単にボールを失ってるシーンが目立つが、敵が居ないスペースにワンタッチコントロール出来ればボールを簡単に失うことが減る。

味方からのパスを受けたが、自分の思った事とは違うトラップになり、浮いたり、逸れたりして、後方から敵が奪いに来るシーン、試合中、結構ある。

大半のプレイヤーは、そのロスしたボールを修正しようと試みるけど、後方から奪いに来ているプレイヤーが、速く、強いプレイヤーならば、いち早く反応し、自分がコントロールロスしたボールをインタセプトして、攻撃を仕掛けられてしまうが、ロスしたボールと、後方から奪いに来ている敵の間の真ん前に先に、身体全体を入れてしまえば、ボールをキープ出来る。巧く行けば勢いついて奪いに来ているプレイヤーが、勢い余って後方から自分を押してしまい、反則。その位置からFK を得ることも出来る。

でも、どうしても習慣でボールを追ってしまうんだよね。

しかし、この身体の使い方を知ってるのと知らないのとでは、キープ力の確率は違くなる。

ジュニア、ジュニアユース世代で、これらを習慣、習得したら、そのプレイヤーの評価は、
断然変わる。

身体が小さくて、スピードもなかったところから、これらの技術を身につけて、やがて成長期と共に、身体が大きく、強くなった時は、
中身が身に付いているから、かなりの武器になり、評価も上がるハズ。

逆に、ジュニア時代では、身体がデカく、走る歩幅さえ頭抜けているプレイヤーが、その持って生まれたものだけに頼り、中身を詰めなかったら、やがて、周囲も身体が大きくなるから、特別ではなくなり、中身も身につけてない場合、ジュニア時代には特別視されていたが、ジュニアユース年代以降は、サッパリ伸び悩んでしまったと言うケースは沢山見かける。

これらはほんの1部の例だけど、
ブラジル人と長年プレーしてきて、最初はこれらの事を気づかず、知らないで一緒にプレーして、
散々やられたことを、習得したらガラッと周囲の評価が上がった、このことが、プロでどれたけのウエイトを占めるくらい大切なのか？

正にこれこそが「ブラジル流」だと思っている。

現地で体験しても最初は判らない。

なぜ？なぜ？なぜ？の繰り返し。

しかし、答えが解けて、身につけたら、光が待っていた！みたいな。

ジュニア、ジュニアユース、いや、そこで気づけなかったプレイヤーでも、ユース年代でもまだ間に合うことを伝えたいね。