目指すなら地に足をつけて目指せ!!
「将来の目標はプロ」と言う若い人にしっかりと伝えておきたいこと。
どうしても未知の世界なので、漠然としてしまうのは無理もない。
でも、目標を掲げている人には、叶えて欲しいと思っている。
だから、敢えて厳しくはなってしまうけど、厳しくされて、自ら諦めてしまうレベルなら、そこまでの思いでしかないと言うこと。
昔、全国から募集したプロ志望のメンバーには、
COJBは、目標を持たせて目指させる場所ではあるけど、諦めさせる場所でもあると言って来た。
諦めさせるという意味は
「お前はダメだから諦めろ!」ではなく、
プロに必要な要素を叩き込み、メンバーはそれと、今の自分を照らし合わせる。
20歳も超えれば、生活も気にしなくてはならないし、現時点での己の力をシビアに見極めて行くようになり、そこで、自ら決断しなくてはならなくなる。
いい歳になって、夢ばかり見ていても、生活が出来なければ社会人としても、中途半端なってしまう。
「プロ目指してます!!」なんて聞こえは良いが、現実を見据えながらやらなくてはならなくなるので、自ら断念するケースだ。だから、敢えて厳しくする。当たり前。
本気な者は厳しくすると喜ぶ。
何故なら、プロへの道は険しいのはイメージぐらい出来るからだ。
中学生ともなれば、夢と現実を知るのは、まだ早い年代であるし、今、覚醒すれば、可能性はまだまだ十分にある年代だ。
しかし、敢えて伝えたい。
「夢、目標は素晴らしい。しかし、しっかりと地に足をつけて目指せ!」と。
地に足をつけて目指すとはどういう意味か?
まず、どこまで、日頃からプロになるために意識して生活している?
1日何時間サッカーのこと考えている?
今、自分はどのくらいの位置にいる?
どうすれば良いか?
プロサッカー=厳しい環境
では、自分の置かれている環境はどれだけ厳しい?
また、自分なりにどう、今いる環境で、自分にとって厳しい環境に出来る?
皆と同じ行動してないか?
練習前、練習後、不足している部分を補って帰宅しているか?
皆と、同じように帰宅してないか?
外の目指している者は、自分が遊んでいる時、休んでいる時も練習しているかも知れないよ?
自分よりも厳しい環境で!
まだまだ、今出来ることは沢山あるけど、
プロになるため…ではなく、あくまでも目指すための最低限やらなくてはならないことを、まず、行動することなんだ。
現時点でJ下部に所属していて、厳しいポジション争いにいて、勝ち取っていても、トップ昇格までの道のりは長く、厳しい。
現実、そのような状況にいる者がいるのだが、そこと、今の自分と比較してどうか?
目に見えない遠くのライバルは沢山いる。
それを意識していて、普通にチーム練習だけして1日を終われるなら、その夢を見ている人は、夢だけで終わる。
この意識は、目指す上での最低条件だ。
目指して良い資格の人かな。
巧い下手は全く関係ない。
そんなことは、後からついてくるものだ。
意識して、行動すれば、顔つきも、体つきも、中身も、変わる。
中身が幼稚な精神から、大人へと変化する。
アスリート精神に近づくのだ。
毎年ブラジルで、プロ下部組織の選手の様子を観察するが、雰囲気が落ち着いている。
子供じみた行動、雰囲気はなく、アスリートとしての品格も兼ね備えている。
勿論、U15だ。U17、U20は、もうプロ契約している選手がいるので、当たり前。
生活が懸かっているから、雰囲気は大人だ。
今は遥か彼方かも知れない。
しかし、誰が、自分の人生を決められる?
「お前は無理だ!」と言われて、諦めるなら、それはそれなんだ。
周囲に言われて、時に、試されて、悩んでしまうレベルなら、サッカーは趣味までとした方が良い。その方が幸せなこともあるし、よっぽと、楽しいかも。
プロは違う。人生を懸けるものだ。
その覚悟を持って、取り組めば、叶わなくても、第二の人生も、しっかりとやれるよ。
少なくとも、未来の水晶玉は、こちらにはある。そのような若者達は、沢山このクラブにいたから。
努力すれば…
練習しっかりとやれば…
皆、やっているよ、その程度ならね。
具体的じゃないと。
地に足をつけて目指す!
現実、現状と向き合いながら、目指すのだ。
モチベーション
幼い頃からプロサッカー選手になりたいと願い続け、それが努力するエネルギーとなり毎日練習し、苦しい走り込みも真冬の雨の日の練習も乗り越えてきた。
今もその気持ちは変わらないが、たまにふと思う事がある。
「何のためにサッカーを続けているのか?」と。
もちろん現在所属しているチームでスタメンになり、試合で活躍して上のカテゴリーへステップアップしたい。
その思いは強く、一番のモチベーションである事は間違いない。
もしこの気持ちが少しでも薄れて、「もうこのくらいでいいや」と思ってしまうのであれば、それは自分の中で辞め時だと考えている。
ただもっと何か、自分だけでなく周りに矢印を向けてやれる事はないだろうか。
このままだと、夢だったJリーガー、プロサッカー選手になれた。満足。
と自己満だけで終わってしまう気がしてならない。本当に勿体ない。
だからもっと周りの人に、自分の経験を伝えたい。当時の自分と同じ境遇の子供達に、諦めなければ必ずチャンスは巡ってくる。
そのことを伝えたい。
だから、ここで立ち止まってはいられない。
より高いレベルでプレーして、多くの人から学び、感じていきたい。
それが今自分のモチベーション。
吉野裕太郎