【育成日記】U15リーグ2試合でU13選手が3得点と大暴れ!!

U13の選手が現在行われているU15リーグ2試合で3得点の活躍!!

2つ上のリーグに例え、どのクラスのリーグであろうとも、U13の選手がスタメンで出場し、試合時間が40分から70分になり、ボールが4号球から5号球に代わり、ピッチも広く、ゴールも大人サイズになり(これで難しいのはGKではあるが)

自分よりも身体の大きさ、スピード、パワーも違う中で得点を奪うのは容易ではない。

そう考えれば、この2試合は一瞬だけ褒めてあげたいと思う。

前置きしておきたいのは、自分のメンバーを褒めるためにこの文章を書き始めたのではなく、このような経験が育成年代に於いて、どれだけの選手が経験できるであろうか?ということと、2つの飛び級は、中学1年生時しか体験できないということ。

また、この経験が後にどのような効果をもたらすのか?ということである。

U13がU15の公式戦に出れる機会があるには、色々な条件が重なっていないと実現しない。

まずは、人数の大小に関わらず、資質のある選手であれば、先輩選手達を差し置いて、

その飛び級を奨励するクラブであれば、3年の試合に出る。人数が多ければ、その可能性は格段に減るから、人数が少ないことで実現が出来る。

GKを考えて欲しい。FPであれば、他のポジションで替えが利くが、GKはそうはいかない。僅か1枠しかない。

これに同年代のライバルが自分以外にいて、さらに、U14、U15にも複数人いれば、よほどのレベルでなければ、U13の選手が、U15の公式戦に出る機会は殆ど訪れないのだ。

ここで、考えるのは、その選手がどこを目標にしてサッカーをしているか?になる。

小学生から中1までは、殆どの選手が「目標はプロ」という。それは、家のメンバーに限ったことではないだろう。しかし、中2、ましてや中3にもなれば、自分のレベルがどの位置にいるのか?の現実が視えて来るので、「プロ」を貫いて宣言する選手は各段に減るのがよくわかる。

「ここでスタメンも獲れない俺がプロになんてなれない」と利口になってしまうのだ。

自分の下で、プロまで辿り着いた選手を振り返ると、皆、共通点は中1から3年を相手に公式戦を戦っている。最初からスタメンを獲る事は極稀だが、途中からスタメンを獲得している。

ちょっと飛んだ話になってしまうけれど、

僅か19歳でスペイン1部でプレーする久保選手がいつも同年代の選手達としのぎを削って今の位置にいるだろうか?

彼の舞台は年齢の垣根を超えたステージで活躍すること。視点はずっとそこにあるから今の彼がいるのだ。いゃ、高みを目指しているから、後で飛び級がついてきているのかもしれないけれど、彼は、U15でU18の試合に出ていたと思う。

年上から学ぶことは多い。勿論、同年代と楽しくやりたい年頃だから、それはそれで大切だとは思うけれど、同年代と楽しくやるのは、ピッチ外で十分出来ること。

こと、サッカーの世界に関しては、より多く、出来れば多くのカテゴリーで試合に出れる方が経験上、有利に決まっている。

プロという遠くの目標として視なくても、高校でサッカーを続ける上で、有利に働くのは、経験上、理にかなっている。

それなので、前述したように、どこを目標にしてサッカーをしているか?

によるものであり、中1で宣言した「プロ選手が目標」というものが、中2、中3で薄れないためにも、より多くの試合を経験できる環境を選択するべきだと思う。

サッカーの世界に限っては全てがワールドスタンダードであるので、

土俵の大小はあるにせよ、世界的な選手が、育成年代の頃に、同年代でサッカーをして、

勝利を手にして思い出話を語ることは殆どないと思う。

それよりも、誰よりも早く、トップに上がり、プレーすること。

これしか考えていない。少なくとも、ブラジルの育成年代の選手達は皆そうである。

目指したいなら、若い時にしかできない経験である。目指せば良いだろう。

遊びでサッカーをしたいなら、いくらでも社会人サッカーもある。

ただ、目指すなら若い時にしかできない。

サッカーはその気持ちが芽生えるならば、若ければ若いほど良い。

目指すなら、年上相手にプレーした方が良い。

日本の育成の形は、同年代でサッカーをさせたがる傾向にある。

同じ年同士で、仲良く、皆で勝利をもぎ取ろう!!というような風潮が普通になっている。

この垣根を取っ払って、巧い子という視点だけでなく、年上にも果敢に立ち向かう、

負けず嫌いな子、とにかくサッカーが好きな子ならば、3年生でも4年生でも6年生のリーグに出場させてあげるのも地域から将来のタレントを輩出する上では大切なことと思う。

プロの世界は勿論、16歳からプロ契約できるのだから、16歳の選手が40代のベテランと同じ空気を吸っているケースは普通だ。精神的に幼さが残る中、先輩選手に教育されるのだ。

若い内に飛び級が経験できるのはほんの少しの期間だけである。

高校に行っても1年生から3年のAチームで試合に出られるような心構えで、目指すなら目指して欲しいと思っている。

そう考えれば、自分の下にいる中1のメンバー達は、先に待つチャンスがまだ、期間限定で転がっているということだ。

チーム得点王U13の選手(一応、忠告しておくけれど、大切なのはこれから、決して調子に乗ってはダメ。継続することが大切で、どこを視てサッカーをしているか?を己に問えば、有頂天にはなれないでしょ)

まだU12でU15の試合に出ている選手もいるし、現U14のメンバーかて、1つ上だけにはなるが、U15リーグに限っては飛び級の経験になっている。今は厳しいかもしれないが、個として先を視れば、タレントに化ける可能性は十分にあるのだ。今はあまり気づかないかもしれないが、「経験しておいてよかった」と思える時が来る。飛び級を経験して、夢を叶えて来た先輩達のように。

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