の収穫を挙げるならば、単なる試合経験を積むだけに止まらなかったことが、幸いだと思った。
25分ハーフの試合を2試合。
気温はぽかぽかで、むしろ暑いくらい。
テスト休み空けで、ろくに準備をしてないメンバーに関しては、ぶっつけ本番で臨むことが、どういう結果を招くのか?を知る機会になったと思う。
1試合目こそ、自分達で声を出し、身体を張り、テスト休み明けにしては頑張っていたけど、
流石に2試合目はスタミナ切れが露骨に出たね。
エクストラ練習が増えることは解っていて、出来れば、試合終了後は直ぐに帰宅したい!と
思っていたメンバーも、少なくないと思うが、
身体は正直。準備が悪い者に、光は与えない。
1週間、何もせずに、本番、キックオフ後、
闘争心が湧くか?と言えば、それは、難しい。
相手に当たりにいく気持ちが湧く訳がない。
体力消耗するのも計算してしまうから。
ましてや、気温も高かった。
メンバーが己を知るには、色々な意味で、良いコンディションじゃなかったのではないかな。
2試合目の相手との体格差があって、多少、ガツガツドリブルでけしかけて来るタイプが苦手であっても、何かしらの対処は出来たのでは?と思ったよ。足が止まり、互いに譲る、スペースがらがらで、撃たれてしまう。イージーなミスで、無駄な体力消耗。
このような状況下で、更にメンバーギリギリで、テスト休み明けで、ろくに練習していないメンバーがいて、現在ある技術、サッカー経験、勝敗だけを考えたら、中々チームとして良い結果がついて来るのは難しいよね。
勉強は学生の本分。サッカーばかりしていられない。でも、テスト期間中だからと、数10分も、家から出ないで、息抜きにゲームもしないで、学校から帰宅したら、直ぐに、机にしがみついて、夕飯まで勉強しているとは到底考え難い。しかも、土日も挟んでいるのだから。ゲームする時間が仮にあるなら、スタミナ維持を選択するのは、アスリートを目指す者なら、当たり前の行動だろう。
若いとはいえ、トレーニングによって日々積み上げて来た身体も、3日何もしなければ、体は退化する。筋力も衰え、肺も縮む。
虚しいけど、人間の体なんてそんなものだ。
体力の無さを、技術でカバーする経験値は、まだまだない。パス1つにしても、ノープレスで、イージーなミスで、相手に渡れば、守備に帰らなくてはならない。トラップ1つのミスでも同じ。
このようなミスを箇所箇所で繰り返せば、お互い、スタミナは余計に消耗する。
元々落ちた体力に更に拍車を掛けているようなものだ。
だから、技術への拘りは、毎回毎回、うるさいほど指導する。
メンバーが、巣だった時に、上で要求されるのは結局、正確な技術なのは、解っているから。
体力消耗していて、肝心な瞬間に正確なパスを味方に通すには、軸がブレないようにしなければならないが、結局、スタミナなければ、いい加減になる。
技術なくして戦術なし、スタミナなくして技術は活かせない。ということなのだ。
テスト休み中に、少しの時間でも、スタミナ維持、ボール感覚を養うことが出来ず、試合に臨んだのであれば、試合で体力を戻すしかない。
その結果、走れないなら、走れるように、次への準備をするしかない。下を向いている時間はないのだ。
元々、うちは、最初からスーパーなレベルが集まるクラブではない。
そうでない面子が、普通の練習をして、ヘラヘラして、ボール蹴っているだけで、スーパーな連中を超せるハズはない。やがて、中学生年代だけでなく、ユース年代で、そのような面子と、競争しなくてはならない日は来る。その時に、
メガフォン持って、1年から3年生まで、応援組になって欲しくないのよ。
そうなれば、まさか、大学まで行って、体育会でバリバリやる気力はもはや、なくなるのは、一般的なケースを拝見していてもよく解る。
これは、サッカーの世界に限ったことではないはず。社会に出た時も、競争が待ってる。
大人になってもそうだが、自分の心の中には、いつも葛藤があり、弱い自分と、それに打ち勝とうとする強くなれる自分がいる。
しかし、いつも弱い自分が勝る人は、弱い自分を選択してしまう習慣がある。
これを、出来れば小学生も高学年からは養いたいが、やはり遅くても、中学生年代から養わないと。これも、ベースになるから。
だから、目先の試合に勝つ、勝たないも大切だけれど、今も、過去も、COJBのメンバーが積み重ねているのは、先を見据えたもの。しかも、長い人生を戦っていくための基盤だ。
サッカー選手になるだけでなく、消防士、警官、自衛隊など、cojbのOBにこのような職業を選択するメンバーが割りと多いのも、中学生時代のベースがそこに行き着いているのかも知れないね(笑)
凡人が、平凡な生活を送っても、それ以上にはなれない。苦しい状況だからこそ、自らを鼓舞し、
苦しいけど、下を向いた仲間を励まし、前を向く姿勢を身につけた時、社会で、誰が、そのような人間を放って置くだろうか?
どこの企業も求めてる。仕事の内容は、やる気があれば誰でも覚えるものだ。大切なのは、どんな状況下でも、逞しく生きようとする前向きな気持ちを持てるかだ。
それが、サッカー、仲間がいるからこそ、養える。我々の場合は、たまたまサッカーなだけ。
どんなスポーツ、それ以外でも、それを求めようとすれば、養える世界がある。
試合後の罰、ではなく、試合は鈍った身体や、試合はそんな甘くないという、今の自分を知る教材、ウォーミングアップだとして、
本題は、試合後のハートを作る練習。罰と思えばその時点で、主体性はない。しかし、敢えて、試合後に、自ら「俺は走り込みしたい!」と志願する奇特な人は中々いないだろう。
であるから、限界値を超えるシチュエーションは人に作って貰うしかない。どんなに、意思が強いアスリートでも、自分の限界を、自分で設定することは、まず出来ない。
だから、専属コーチを雇う。
中学生は、専属コーチを雇う、経済的余裕はないから、クラブの指導者がそれを買って出ているのだ。だから、罰と思った時点で、ネガティブは発想になり、前向きな人間からは、遠退いてしまう。
人は、極限に立たされた時に、その人の本質が出る。正に、本音が出るものだ。
それでも、ものを言わない人はある意味凄いし、ある意味怖い。
脱落者という言葉が適切かどうかは、考えるところはあるけれど、敢えて今日は、使わせて貰おうと思う。
エクストラ練習の際に、半分以上の脱落者が出た。最初から脱落した者、途中脱落者、最後までやり続けた者、それぞれだが、
悪くない。それが、今の自分。
本当に苦しいか、痛いか、無理なのかは、自分が一番知っている。人に嘘はつけても、自分には嘘をつけないからだ。
だから、脱落したから、ダメではなく、
そのことを心に残し、次は超えてやると自分に言い聞かせれば良いのだ。また、今日、最後までやったメンバーは、次回も、やり通せるか?新たな戦いになる。達成感があったなら、それは、次の行動に活かすべきだ。それが、自信のきっかけになっても良い。
例えば、今日の試合でトータル10分しか出して貰えなかったメンバーがいた。前々から指摘されている、今、直ぐにでも出来る課題を、失敗してでも良いから、挑戦、挑戦とアドバイスをしているにも関わらず、自ら、その殻から脱皮しようとしないから、割当ては10分に結果的になってしまった。
そのメンバーは、エクストラを全てやりきった。当然、暑い中で、フルに試合出たメンバーとは、体力消耗度は違う。だから、走れて当たり前なのだが、設定されたタイムに入ることは当たり前、更に、先頭でゴールすること、仲間に声を掛けることなど、やれることはいくつもある。
また、木曜日のフィジコで、やはり脱落者がいた。しかし、前回全う出来なかったのを悔しがり、今日は最後までやりきった。
これで良いのだ。
一番成長しにくいのは、今日の失敗を、悪い意味で直ぐに忘れ、いつも同じことを繰り返すパターンだ。つまり、教訓にしないこと。
これでは、一向に、ベースは上がらない。
誰も、今、やれないことは要求しない。
身長が140cmしかない人に、「明日までに、
せめて、160cmまでにして来い!さもなければ、お前を試合にずっと出さないぞ!」とね(苦笑)
「試合出ることは大切。しかし、苦手なことをから背を向け、今出来ることを懸命にやらないなら、試合に出る必要はない。むしろ、そのことを知るために、エクストラ練習で、気づき、次回から、どんどん積極的にやることが出来れば、今日の試合に出るよりも、どんなに価値があるものか、それを知ることが出来たのだから」
時に、そのことより、実は大切なことがある。
と、いうことも、育成年代の指導には大切なことがある。
育成年代を、24年間拝見させて貰って、
色々なやり方で手探りしてきたけれど、
それを実際に体験してきたOBが、高校、大学、社会人になり、帰ってきて、教えてくれるのは、まず、Jr.ユース時代が一番厳しく、苦しかったこと。しかし、それが、今、基盤になっていることが、皆、共通語になっている(笑)
確かに、一昔前の子供と、今の子供はちょっと違うかも知れない。しかし、社会が求めてるものは、昔も、今も変わらないと思っている。
もちろん、アプローチの仕方は変えても、本質は変わらないということ。
部活ではなく、何のためのJr.ユースクラブなのか?大会で優勝は嬉しい。負けたら悔しい。
しかし、それは1つの思い出に過ぎない。
言ってしまえば、Jr.ユース時代のチーム成績が、社会で優遇される実績になるのであれば、当然、誰でも、成績優秀なクラブに行きたがるし、行かせたがる親はもっと増えるだろう。
しかし、優勝しても、将来保障されることはない。
でも、やるからには、優勝目指したい。当たり前のこと。
しかし、大切なのは、長く、険しい人生を生き抜いていくための糧、中学生年代で、何を学び、先に持っていくのか?
深く印象に残り、それを忘れずに生き抜いていくことが、もっとも、多感な、中学生年代で、学ぶことなのでは?と思う。
チャレンジ→失敗、チャレンジ→失敗
チャレンジしなければ、失敗の重みもわかりづらい。
今、自分が出来ることを全力で取り組むこと。
それが、自信に繋がる。
エクストラ練習後、
「腹へった~」と。本当に腹へったのだろう(笑)
腹へることは、本当に幸せなこと。
健康な証拠だからだ。
直ぐそこに、食べ物があるなら、尚、幸せなことだ。普段より、一層、旨く感じるだろう。
そこに、有り難みを感じる。
大切なことだと思う。
最後までしっかりやりきることを、この中学生年代で、身につけて貰いたい。
今回が、本当に、行動のきっかけになってくれれば…と、願わずにはいられない。
本来、試合後のエクストラ練習は、己でやればいいのだから。
エクストラ練習をすると言うことは、メンバーは当然、我々コーチも覚悟が必要になる。
時間は、ただではないからだ。
試合終わって、反省ミーティングして、チャオすれば、食事して、休憩出来るし、楽だ。
しかし、結局、楽を選べば、ツケが回ってくるのだ。
簡単ではないんだよ。1つ1つが。
我々コーチ達はメンバー1人1人の、近い将来を背負ってる。
先の成長を見据え、お互い戦って行きたいと思う。
頼むよ!!