まず、蹴れないと!止めれないと!
中1ならば、キックの飛距離は中々仕方ないとは言え、中2、中3にもなればしっかりと蹴れるようにならないと。
また、飛距離が出ても、ただ力を込めて蹴るから、あちこち飛び、コントロールがなく、精度が悪い。
また、インパクトしてないので反対側まで届かず、手前で失速する。
パートナーと一緒にレベルアップしていくとなると、互いが、活きた、勢いのあるボールが蹴れて、互いが、しっかりと次のキックを直ぐに、蹴り返すことが出来るところに、ピッタリとロスなく蹴れるようになること。
手前で失速するボールは、トラップの練習にならない。
また、更に、動きながら、多少ドリブルで前に進み、しっかりと、動いている仲間に蹴れ、ピッタリ合わせる技術は、Jr.ユース年代で、ベースを作って、ユース年代に行って欲しいね。
このような練習は、チーム内の正規の練習だけで習得するのは難しい。自主トレで補わないとね。
パワーで蹴ると力むから、良いキックは蹴れない。また、蹴り足だけに力を込めても精度あるキックは蹴れない。軸足がかなり大切。
U12では最低限、パワーで蹴る必要性はないので、まずは、しっかりと当てる、軸足を上手く使い、正しい蹴り方を繰り返す。
また、トラップは基本的に、ファーストコントロールを次のキックがスムーズになる場所に止め、2タッチ目ではしっかりと蹴れるようにする。
余計なタッチは、実戦では全てロスになってしまう。
日本の育成年代のロングキック練習は、
本当に次に味方にボールを返すまでに、ロスがありすぎ、試合設定でない。
これはU12~U18年代共通になってしまっている。
試合で、相手がいる中で、現在のプレッシャーの速いサッカーに於いて、ファーストコントロールが次のプレーの準備になっていなければ、
チャンスは一瞬にして消えてしまう。
右足で蹴りたいのに、右足でトラップしたは良いが、左足側にファーストコントロールしてしまったばかりに、一度、右足に持ち換えて、右足で蹴ることで、ロスが生じる。
本来ならば、2タッチで処理出来るものを、
3タッチで処理するために、味方とのタイミングが合わない。
また、トラップが足下に入り過ぎて、2タッチ目で、しっかりと踏み込み蹴れないなど、
ゲーム中に起こりうるミスは、ファーストコントロールの置き所に左右されてくる。
これが出来てないと、2タッチゲームは、もう大変だ。形にならない。
プロの試合を観ていて判るように、
パスワークが1タッチ、2タッチとスムーズだと思う。これは、プロになってから出来るようになるのではなく、その前から意識している選手が、そこに近づくということだ。
逆サイドが仮に視えていたとしても、
そこに正確に蹴れなければ武器にならない。
GKやCBが、前線の選手に、正確なキックが蹴れれば、一気に攻勢になる。
また、前線の選手が、ゴールに向かった適切なファーストコントロールか出来れば、より得点する確率は上がる。
出し手と受け手の技術の質が高いほど、
試合の質は上がる。
このような、技術意識が、まだまだ
日本の育成年代には、浸透していないように思う。
足下は器用な子が多いんだけどね。
止まれば良い!というものでもないんだよね。
トラップは、いつも、次へのプレーに繋がるものでないとダメなんだ。
インサイドで、コントロールすれば、正確且つ、ゴールに速かったのに、アウトサイドで止めて、
ゴールの方向とは違う所にボールが止まり、
敵に取られたり、スピードを止めなくてはならなくなるシーン、沢山見かける。
U12、U15やU18でも。
そのロスをベンチから観ているコーチが、
トラップミスした結果論だけを指摘しているシーンが多いのも気になる。
勿体無いんだよ。
足下あるし、スピードあるし、体格もあるのにね。
前線で張っていて、ボールが収まらないのは、致命的だ。DFのライン、上げられないからね。
本当に勿体無いシーンが有りすぎる。
日本では、敵のいない個人練習は凄く熱心だと思う。コーン並べて、器用なボールタッチ。
しかし、そのボールタッチを中々実戦で使い切れない。
熱心で、努力家な国民性が日本人の特徴だから、
まず、止める、蹴るをしっかりとやって欲しいよ。
この一見地味なことこそ、底辺から、より多く、しっかりとした技術を養うことが出来れば、日本の選手層は厚くなる。
ブラジルで、プロ組織の指導者と話をしていると、実際にプレーしている選手を指さして「彼はスピードあるが、技術レベルが追い付いてないから、プロは厳しい」と、このようなコメントを何度も聞いて来たが、
速くても、強くても、技術レベルが低ければ、プロでは通用しないことを意味している。
出来れば、U12も高学年にもなれば、そのことを念頭に於いてしっかりと身に付けてJr.ユース年代に行って欲しい。
U12で、ボールも止まらない、蹴れない子に、戦術を叩き込んで、どうするの?ってこと。
勿体無いないよ。