【育成日記】日本人の気質、大事なことをコツコツと

ズレる、止まらない、顔が下がったまま、無駄走り連発

これを徹底的に改善、習慣化されれば、
必ず、質は上がり、チームとしても成果はおのずと出て来る。

その中で、チームとしてどうしたいのか?
どう攻め、どう守るのか?

しかし、これが出来るようにならないと、サッカーにならない。

適材適所なプレーをしっかり、丁寧にやれるようになること。

相手にスピードがあり、グイグイ来る選手がいて、
個では、まだ対応出来る能力に到らず、ぶっちぎられてしまうならば、数的優位を作る、前を向かせないなど、応用力も身に付けていかなくてはならないだろう。

また、ゲーム中は、無駄のない、正しい走り、ポジショニング取りも必要だろう。

しかし、まずは、しっかり止める、蹴る。
しかも正確に。対人ある実戦で。

これを優先にしないと。

横から来たボールをプレッシャーのない練習では、しっかりゴールに向かったコントロールで、顔も上げられるのに、実戦になると、
同じような状況で、前を全然向かないで、
ボールが来た横しか視てないケースがある。
自分の目の前に誰もいないのに。

これ、なぜ?

練習で、習慣化してないからだ。

1つのボールをコントロールするのに、
なぜ、味方に繋げるまでに、何度も何度も、
タッチをする?

プレーが遅れる。
味方のタイミングと合わなくなる。

ロングパス練習をしているのを拝見していると、
本当にそれがよく判る。

止めて→整えて→やっと蹴り返す。
止めて蹴るまでに3、4タッチして蹴ってる。

そんな余計なタッチしていたら、
実戦では、直ぐに相手が寄せに来るよ。

2タッチで処理出来るものを、とにかく、時間を掛けて蹴ってる。しかも、何度も何度も。

1発で整えて、2発目には、しっかり味方に正確に返せるように習慣化しないと。

ムダなタッチが習慣化されていて、
実戦で必要な技術が習慣化されていない、
日本の底辺の育成の問題点かな。

代表クラスが、世界に対抗出来るように
なったからと言って、
「日本の育成は世界に近づいている!」
と錯覚してしまいがちだけど、それは、ちょっと早い考え。

地域の底辺の底辺が、もっと、実戦で必要な本当の技術を底辺すれば、もっと、日本の選手層は、
厚くなると思っている。

日本人は、リフティングや、コーンドリブルなど、1人で黙々とやれる練習を、コツコツやることは得意だ。
それがダメというのではなく、
あくまでも、実戦で使える技術を習慣化することが、必要だと思っている。

人を器用なフェイントで綺麗にかわすこと。
これが目的になってしまい、
肝心なゴールには近づいていないこと、
また、1人かわすための労力を費やして、
結果、チームのリズムを崩してしまっていることに気づかず、相変わらず、足技の練習だけに、精を出している人、結構いる。

曲芸師なら、良いが、サッカーは違う。

技の教材が、沢山出てるけど、
世界最高峰のリーグで戦っているプロ選手かて、
フルコートで、曲芸師のようなプレーで、
ゴールに向かった、正に、見ていて楽しい選手は、引退したホナウズィーニョぐらいじゃないかね。ネイマールも稀な選手だけど、
本当に、足技をあちらこちらで出して、ゴールに向かっている選手を探す方が、難しいくらい。

でも、結局、これも正確な止める、蹴るという、
技術がベースにあってこそだと思う。

本当の意味で、日本人がこの部分に育成年代から着手したら、もっと、世界基準の選手が育つと思うよ。まず、日本人の気質がコツコツ、努力するタイプだから。

オリンピックを見てみて。
メダル獲得ランキング、3位。
1位は中国、2位はアメリカ。
国土や人口を考えても、この島国、日本が、3位は凄いこと。仮に地の利があったとしてもだ。

これは何を意味しているか。

ちょっと、話が拡がってしまったけど、
着眼点を変えれば、
大幅に飛躍すると思う。

技術的な違いは、ステージが上がれば上がるほど、要求されること。
身体能力任せのサッカーには限界がある。

一見、地道で遠回りに見えるけど、
これをきっちりやれれば、安定した選手に近づける。

結局、サッカーは、どんなに一瞬だけ、派手に見せても、トータルでミスが多い選手は
起用して貰えなくなってしまう。

誤解しないために、もう1つ。
積極的なミスと、イージーなミスは違う。

前者は、やるべき。先に繋がる可能性があるから。後者は、限りなく減らすべきもの。

この技術ロスをしっかり1人1人が意識して、練習に取り組めば、試合中の無駄走りは減り、
するべき瞬間にしっかりしたプレーが出来、
精度も上がる。良い意味で余力がある=勝利に近くなる。

スタミナは、普段どんなに走り込んでいても、
無限にはない。
身体の大小は関係ない。

身体が小さくてコンタクトプレーが苦手ならば、
最初にボールをコントロールする位置を、
足下ではなく、相手に遠い位置にボールを置けるよう、徹底的に練習を繰り返せば、相手のタックルを受ける必要性はなくなる。

だから、日本の底辺の育成って、
まだまだ、大切なものを飛び越して、
次のことをしているように思う。

止める、蹴るという、基本的なものも、
備わっていないのに、戦術を指導したり…。

どのようなチームでも、粗削りながら、
特徴を持っている選手がいる。

でも、ゲームで、その瞬間に、必要でないプレーをして、ミスして、それを修復するために、無駄な走りをし、更に、仲間までも、カバーに走らなければならないことが、連発すれば、
特に、この暑さでは、やがて限界となる。
スタミナ切れる→集中力がなくなる。
そこから、やられてしまう。

無駄なプレーとは、インサイドで処理すれば、
正確に処理出来るところを、アウトサイドや、つま先で処理しようとして、難なく、相手にボールを渡し、奪い返す労力を使うこと。

ゲームで失点に繋がるケースなんて、切りがないくらいあるけれど、
結局、単純な技術、判断ミスから起こっていることが殆んどだ。

何でもない場面で、慌てて、相手にパスをプレゼントして、そのままやられる。

まずは、1つ1つの止める、蹴るのレベルを、
実戦で通用するレベルにすること。

これが一番、着手するべき点だと思う。

関連記事

  1. 【イベント】芝生ふれあいサッカー教室in保土ケ谷サッカー場

  2. 【育成日記】主体性を持って

  3. 【ブラジル部門】王国ブラジルの力を借りて30年

  4. 【育成日記】スクール編

  5. 【育成日記】このような時こそ

  6. 【育成日記~もっと熱くならないか!】中学生年代のあるある