月曜日の新田中学校体育館での特別スクールは、一体何が特別なのか?というと、丸2時間、小学生は4年生~6年生、中学生、高校生おおよそ16名ぐらいで、「基礎=フンダメント」を徹底する。
特別とは、色々な意味が込められているけれど、小学生は特に、身体の大きい中学生とマッチアップ出来、強さ、スピードを肌で感じる。日頃、あまり小学生の試合で大柄な子がいるチームと対戦する機会がないと、身体を見ただけで精神的に劣勢になってしまうことがある。特に、自分の身体が小さいと尚更そう感じてしまうだろう。
本場、ブラジルでも近年は少なくなったストリードサッカーだけど、子供と大人がガチンコでサッカーをする中で、子供なのにひときわ目立つ子が現れる。南米が世界に誇るスター選手の生い立ちには、必ずと言って良いほど、年上に混じっても物怖じせず、年上と対等にプレーしている面白い子がいるというきっかけから始まる。
日本では、少年チームでも1つ上の学年でプレーする子は普通にいる。しかし、4つ、5つ上と交わってサッカーをする機会はそうないと思う。運動生理学に良いか否かは別として、年下が年上からボールを奪う、抜く、かわすなど1つ1つの場面で1つでも成功体験があれば、それが自信に繋がる。
だから年上の年下に手抜きは禁止になっている。手抜きした年上からボールを奪っても、本人は手抜きしているのを感じるから嬉しくないし、自信も本物ではない。
小学生はとかく、ボールを受けると前にスペースがあるのに前を向いて勝負を仕掛けず、直ぐにパスを選択する。それを敢えて、スペースに勝負させ、抜き、かわしたのが中学生であれば、それは成功体験になる。例え失敗しても、その挑戦は何度でもして貰う。その代わり、自分で奪い返しに行く。
挑戦している内に、自分で、その場面でやるべきことを判断できるようになる。
向かい合ってのインサイドパス1つ取っても、いままで絶対に所属チームで毎回やって来ていると思う。しかし、それにしては、至近距離でも一々パスがそれて、拾いに行っているシーンが多い。
意識して1つ1つ蹴っていないからだ。100回インサイドするならば、100回同じ箇所にしっかりと当てる習慣をつけないと、プレッシャーや体力の負担がある試合での1本にはならない。
全ては、対人になった時に力を発揮する練習でなければ、意味をなさない。
練習で意識して、試合では無意識に出来るようになること。
地味なこと、当たり前のことを実戦で当たり前にできるようになることが実は一番難しい。