久しぶりに書きます。
4月に新年度がスタートし、Jr.ユースも新1年生が入った中で、少しずつ落ち着いて来た時期に、トレセンU13.U14,U15の選考会などが行われている時期。
各クラブからGK+FPが3名程度、クラブの指導者から推薦されて、選考会に行く。
このトレセン制度は、県トレセンは各地区で活動し、その中から更に優秀な選手はセントラルトレセンに推薦され、最上級はナショナルトレセンとなる。
まず、最初にお伝えしたいことは、ジュニアからユースまでこのような選抜されるシステムがある中で、どうしてもその選手の良し悪しを判断するのに、「トレセン」というものが頭をよぎると思うけれど、そもそもこのトレセンの主旨は「次代の日の丸を背負う選手の発掘」というものがあり、日の丸も各年代でA代表、オリンピック代表とかあるけれど、ここに選出される選手達はある一部を除いては、皆プロ選手になる。除いた一部は、現在は学生ではあるものの、後にプロ入りが内定されている選手であることが多い。つまりプロ選手だ。
では、県、セントラル、ナショナルと半ばエリート街道を辿った選手達が目標通り、プロ選手になれているのか?といいえば、そうでもない。
ある情報から言えば、サッカー強豪県で各年代トレセンに選出され、ナショナルトレセンを経て、J下部入りしたまでは順調ではあったものの、かつての目標であったプロに到達していない選手の方が多いと聞く。16名のナショナルトレセン経験者の中から実際にプロ選手となったのは、僅か3名ということ。
逆にトレセンとは全く無縁であった選手が、プロになっているケースも多い。
実際に、うち(COJB)で言えば、Jリーガーなどプロ選手になった選手でセントラルまで行ってそのままプロになった選手はJr.ユース創設18年目でたった一人。そもそもうちはトレセンに選出されるようなメンバーは集結しないから、選出されないようなメンバーをいかにして、どうトレセンに・・・というよりも、上で通用するような選手に育てて行くか?これが目的になっているので、勿論、ナショナルトレセンは程遠いものだ。
また、選考、推薦と言っても、各クラブ推薦基準があると思い、単にサッカーが巧いから・・・という理由だけでは推薦しない、うちのようなクラブもあるし、多くの部員から、限られた枠のトレセン選考会に推薦するのは、そのクラブのコーチなので、その時点でトレセンにパスするか否かは、必ずしも、所属クラブのコーチと、トレセンのコーチの選手を選抜する視点は違うと思うので、よほど際立っているプレイヤーならまだしも、その判断が微妙なところで、やむなく、まずチームの推薦から漏れてしまう選手は沢山いると思う。また、コーチの好きなプレースタイルで推薦していて、本来、選考会に行ったら評価されるのでは?という選手が推薦されないケースもあるので、これは何とも判断ができない。
であるから、保護者でも、トレセンが自分の子供のサッカーの良し悪しを判断するモノサシになっていることが度々あるのを耳にしてしまうのだけれど、それはちょっと違いますよ!!って言いたいのです。
トレセンは、自分を試してくる。知らない人達と一緒にサッカーして、己を知る機会があるのは良いこと。でも、チーム内でその機会を与えられるのは枠があるため限られる。
選抜されるには越したことはない。良い事。しかし、これが将来の夢、目標に直結するものなのか?と言えばそれは違うということを知って頂きたい。
「選考会1次で落選したから俺はプロは無理」と思っちゃってる子がいたら。それは全然違うよって言いたいの。
ただ、謙虚な考え方をすれば、現時点では俺に選抜される力、PR度は足りなかったけれど、これを機会に自分の磨きをもっともっと掛けるという前向きな考えが持てることが大切だし、トレセン選考会1次で落選したからと言って、「お前は無理」と親などが決めつけたらダメということです。
前述した通り、現実にはナショナルに選抜されてもプロ選手は保証されません。トレセンには無縁でもしっかりとプロ選手になってJリーグ、韓国のKリーグで活躍し、ACLに出場している選手達を目の当たりにしてきた僕らだから、自信を持って言えます。
大切なのは「諦めない、誰がなんて言おうと、揺るがず、自分を信じて突き進む」ことが一番大切なのです。
参考になれば幸いです。