【育成日記】中学生年代の楽しさとは?

6/30にも、プロOBジュニアユース3期生、吉野裕太郎(22)が練習に参加してくれた。

吉野もCOJBスクールからジュニアユースに所属し、中学卒業後、同期のチームメイト森大地とブラジルに渡った。5年間ブラジルで下部組織からプロまで上り詰めた一人。

吉野は3年生期の夏にU14、つまり後輩と一緒にブラジル遠征に行っている。

彼の時代も、プロを目指すトップチームのメンバーは健在であった。

3年期になっても、更にブラジルまで行ってプロに挑戦する気持ちがあるのだから、

1、2年生期よりも更にモチベーションは向上したと思う。

現在、所属する3年生、昨年もちょっと似たようなところがあったけれど、

3年になると、己が最上級生になるため、その上がいない。

後輩引き連れて鍛錬する環境になる。

本来、吉野のように、上の学年になればなるほど、身を引き締めて、上を目指すのが普通だと思うが、近年、最上級生になればなるほど、半ば、落ち着いてしまったかのような雰囲気で練習をこなしている感じを受けることが多々ある。

簡単に言えば、空気が緩い。

いつもいうけれど、緩い環境からは何も生まれないと思っている。

何か目標があればなおさらだ。厳しさの中から、達成感を感じ、楽しさを覚える。

同じ楽しさでも、小学生時代の楽しさとはちょっと種類が違うのかもしれない。

サッカーも勝負の世界なので、チームとしても、個々としても勝ち負けはつきもの。

勝ったら嬉しいし、楽しくもなる。負けたら悔しい、だから次は悔しい思いをしないように努力する、そのプロセスには、苦しさもあり、だからこそ楽しむというものがある。

苦しい、つまらないと思えば、何をやってもつまらない。

それはサッカーに限ったことではない。

自分が上達している実感があるのか否かも大切だ。

上手く行けば楽しい。行かなければつまらない。つまらないから他のことに興味を持つ。一般的にはこれが普通だろう。

ちゃんと練習して、巧くなって、周囲から評価される機会があった時、誰が「つまらない」と思うだろうか?

そう思えるのって、人次第か?僕は自分の心の持ちよう次第だと思う。

上手くなっていない自分を感じるのであれば、人や環境の責任にする前に、まず自分のしていることを振り返ることだ。

もっと上手くなりたいなら、3年生にもなっているのだから、もっとお互い上手くなるための要求をし合うべきだ。

自分の周りに上級生がいないなら、いないなりに、仲間と刺激しあって、己も仲間も成長していくものだ。

それをなあなあにして、奪われたボールを追いかけない、足が止まる。

身体を張らなくてもなんとも言わない。ミスしても笑っている。

そんな環境を作り出しているのは、単に自分達だということ。

だから、我々コーチが敢えて厳しくならざるを得ない。

誰も言わないならコーチが嫌われ役になってやるよ。

言われて感じない者は、向上心が既に欠如しているということだ。

そのような環境でプレーしていても伸びしろの幅は広がらないということだ。

吉野も、散々厳しく言われてきた選手。それでも、巧くなりたい、プロになりたいから努力して、自分なりの達成感を味わい楽しみながら、今日に至っている。

今しかできないことを精一杯やっているのだ。そんな先輩プロが立て続けに3人も顔を出してくれた。何かを感じ取って欲しいと思う。

決めた道をどこまで貫けるか?

仮に一つのことが達成できなかったとしても、貫いたなら、次のところでまた目標をもって突き進まないと納得できない性分になっていると思う。

一生、何か目標を持って生きていく基盤を作ったことにはなる。

中学生で未来は満載だ。今、精一杯やる姿勢を作らないでいつ作る?

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