日本の育成年代、特に、底辺レベルのこれから頑張って、レベルアップして行こうと思っている人のプレーを拝見してきて、感じるのは、
1プレー1プレーに余計なタッチが多く、レベルアップしていくのには、損をしていると思う。
ブラジルでよく、育成年代の試合を拝見しているとベンチからコーチが、余計なタッチをし、更に、小細工をしてボール損失し、チームのリズムを崩す選手がいると、
「エンフェイタ ノン!!(飾ったプレーをするな!)」と叱られていることがある。
逆を言えば、シンプルにプレーせよ!という
意味だ。
そう、確かに、日本では、必要のない場面で、
不要なプレーをする選手が昔から多い。
ゴールに最短で向かい得点を奪いにいくのがサッカーだけど、何か、曲芸的になってしまっていることがある。
これは、「魅せるサッカー」とは言わない。
プレスが速い現代サッカー、
ワンタッチ、ツータッチのボール処理が求められ る中で、無意識に無駄なタッチを増やしていることは、ステージアップした時に、かなり苦労してしまう。何故ならステージアップすればするほど、プレスは速く、判断の速さも要求されるからだ。
止めて、出すまでのロスがあればあるほど、
相手にカットされ易くなる。
また、更にランクアップすれば、そのロスで、ボールを失い、失点に繋がってしまう。
「プレーが遅い!」と周囲から言われてしまう人は、ファーストコントロールの処理と、
タッチ数を極力減らすことが大切だ。
だから、自分の指導するメンバー達には、
ショートパス、ロングパスをコントロールする時は、ファーストで、しっかりコントロールし、ツータッチ目ではしっかり味方に出せるように、伝え続けている。
大概、U12の子供達が、キックの練習しているところを拝見していても、やはり、取り敢えず止めてワンタッチ、ツータッチ目で整えて、スリータッチ目、もっと遅くなると、1回のボール処理に、4タッチ目で、ようやくパートナーにキックで戻していることがごく普通に行われている。
このような習慣は、実戦ではロスになる。
技術練習は特に練習でやらないものは、とっさには出ない。天才プレーヤー以外は。
このようなことを無意識に小学生からやっていれば、自ずとそのまま、中学生になっても、そのことが、普通だから、やはり同じことをしている。
サッカーの練習も、常に試合を想定した技術練習をしなければ、実戦での効果は半減してしまう。
同じようなレベルを相手するのならば、
それで通用してしまうが、ランクが上がれば、そのようなプレーが、遅いプレーになる。
元々、スピードに自信がない人や、小柄、
判断遅い、コントロールが苦手で、一々時間を掛けてしまう人は、特に、意識して練習しなくてはならないと思う。
あと、キック力はあるのに、キックに精度がない人も、意識して精度を上げないと、やはり、競争に勝ち残れなくなってしまう可能性がある。
キック力は、段々年齢が上がるに連れて、パワーがつけば上がるけど、精度は違う。
野球のピッチャーで、豪速球を投げれるが、コントロールが定まらないのと同じこと。
また、動いている味方に正確なボールをしっかり蹴る練習を繰り返して貰いたい。
一度止めて、後ろに下がり、キックする場面をよく、練習時に見るけど、試合で、ボールをストップさせて、後ろに下がり、ボールを蹴る場面って、GK、FK、CKぐらいだと思う。
練習はいつも、試合に遭遇する技術練習をしていかないと。また、その試合で遭遇する必要な技術とはなにか?を知る必要もあるね。
もったいない選手、沢山いるよ。