コーチが与えたメニューを淡々とこなす。
そのようなことは、いままで沢山やって来た。基礎技術練習も、フィジコも、ポゼッションも、シュートも・・・。
コーチの指揮で、何の疑いもなく、メニューをこなして来た。
自分は、これで本当にレベルアップするのか?実際に試合でそれを発揮できているのか?結果に現れていないのならば、どうしたら良いのか?
どうたしらチームとして勝てるようになるのか?個としてレベルアップできるのか?
どれだけのメンバーが真剣に、個々に考えているのか?
それを知る為に、コーチは何も言わずに、メンバー同士で、自分達は今、どのような練習をすれば良いのか?タスキを渡すと、グループに分かれて、同じボール回しをし始めて、一向に変化がない。黙って見ていれば、いつもの通り、ロングキックを延々とやっている。
「このチームには、全員同じポジションのメンバーしかいないのか?」
「GKはGKコーチがいて、FPと別の練習をするが、FPは皆、同じポジションなのか?」
今週でも、来週でも、公式戦、TRMなど実戦が用意されているのが判っている時、前回の試合の時に、自分のプレーで何が足りなかったのか?逆に、何が出来たのか?
修正すべてき点と、更に伸ばす点はいくつもあるはず。
だから、練習メニューなんて直ぐに思いつくはず。しかし、中々、引き出しからメニューが出て来ない。
また、数名のメンバーが考え、残りは、それに便乗していることが多い。
「だから、全員同じポジションなのか?」と、またコーチから指摘される。
いかに、日頃から考えていないか?がありありと判る。
これが、現状。これが現状ならば、あらゆる成果を出して行くために、いままでの考え、やり方を変えて行かなくてはならない。
コーチに言われるがままのスタイルから、個々が考え、行動するということに。
中学生年代、やることは山ほどある。
ポジションもいくつかに分けられるし、そのポジション毎にも、1人1人個性も異なる。改善点、伸ばす点、新しく覚える点。
GK、センターバック、サイドバック、ヴォランチ、サイドハーフ、アタッカー等、単純に分けても6グループに分けられる。
アタッカーは、GKとひたすらシュート。サイドは中央から蹴って貰ったボールをトラップして、クロスでもいい。CBは、ロングのクリヤー、トラップしてから横に外してクリヤー、ヘディングは正面からクリヤー、サイドからのボールクリヤー、専門的な練習を、前回の試合を振り返って、実行に移せば、前回まで、ドリブルからセンタリングがしっかりと上げられず、相手DFに殆ど、クリヤーされていたものが、味方にしっかりピシャリと合ってくるかもしれない。
試合で、動きながら、正確にトラップが出来ず、チャンスを失った記憶があるならば、それを仲間連れて、何度も繰り返せば良い。
シュートが枠に行かないのならば、インパクトをしっかり出来るように、何度も、何度も繰り返し蹴れば良い。本当に色々なパターンがあるから。
どのこのカテゴリーも、どこのチームも、チーム全体の練習はしているはず。
しかし、個人に特化し、ポジションに特化した練習を何度も繰り返しているチームは、少し、減るかもしれない。そうであれば、しめたものではないか?
皆、練習はしてるし、走り込みもしている。
どこのチームも後半は、地面に両手をついて「もう走れないので降参です!!」なんていうチームは見たことない。
同じ練習はしていても、考えられた練習は後に差をつける。
では、考えられた練習とは何か?
単純に、試合で遭遇する練習だ。遭遇したもの、出来なかった事、出来る兆しを感じたもの。思い出せば沢山あるはずだし、個々に、それは違うはずだ。
それを個々に、主体性を持って、取り組むこと。これがなければ、試合を何試合しても、同じミスを繰り返すだけだ。進歩がないということに繋がってしまう。
ユース年代に持って行かなくてはならない年代がジュニアユース年代だ。
戦術は、ユース年代になれば、またコーチが変われば、またやり方も変わる。
しかし、技術はいつまでもついて回る。要は指導者次第ではなく、自分次第だ。
「これをやりなさい!!」と指示が出ると、黙々と、真面目にやるのが日本人。
しかし、いざ、自分主体で物事をしなくてはならなくなると困惑し、行動に移せない欠点がある。
いつまでも同じ仲間と手を繋いでサッカーはできない。ユースになれば、また別々になる。しかし、主体性を持って取り組む習慣が身についていれば、コーチが「自分達で考えて練習しなさい」と言っても、困惑することはないはずだ。
ヴォランチならば、しっかり蹴れないとダメだし、ボール奪取能力も必要、正確なパス技術も絶対だ。磨くことは山ほどある。そんな、2~3時間で簡単に身に付くものではない。
限られた時間内に、効率良く、あくまでも試合で遭遇する、必要な練習を中心に繰り返すことだ。
だから、そんな単純にボール回しをして終われるものではないということ。
ステージアップした時にも使える技術、練習をしていくべき。
これがジュニアユース年代だと思う。