口で言っていることと、行動を伴わせていくこと
まぁ、中学生年代、日々接していると色々ある。
日々の中学生とのやり取りで、いくつかの具体例をここで挙げたい。
何かと練習を休みがちなメンバーがいる。無断欠席はご法度なので、連絡はしてくるけれど、
時には、こちらから一言、二言苦言を言いたくなることもある。
中でも苦言を呈したいメンバーは、「プロサッカー選手を目指している」と言ってる面子である。
このような件での詳細は、ほとんどLINEでやり取りせず、顔を合わせてしっかり話をすることにしている。
メンバーの夢、目標は、大いに尊重している。是非、先輩プロに追いつき、追い越して欲しいと願っている。
現時点でのレベルなどは全く関係ない。
しかし、メンバーの日頃の行動を拝見していて、夢を語る上ではどうしても納得いかないことがある。
プロになっている先輩達の共通点がある。サッカーレベルは決してスーパーではなかった。トレセンにもほとんどが選出されていない。
しかし、唯一言えるのは、まず練習を欠かさなかったこと。体育館を含めて週6活動していて、まず、休むことはなかった。
これが当たり前のベース。サッカー中心に生活サイクルを考え、勉強も、どこかでしっかりとやっているので、
塾を中心に物事を考え、サッカーは二の次ということはなかった。
普通レベル、普通レベル以下の人が、塾を理由に、練習回数を減らすという発想自体で、僕は、
そのメンバーを「プロを目指す資格はない」と思っている。
むしろ、夢を語るならば、週7で練習するくらいの気持ちがあってしかりだ。
周囲が「お前、少し休まんと!!」と心配するくらいじゃないと。
だから、そのようなメンバーには、「俺の前で格好つけてプロ目指すなんて言わなくていい」と言ってあげる。
片意地張る必要性なんてない。
誰も強制してないし、高校生まではしっかりとサッカー出来れば…で良いんだよね。
サッカーのレベルではなく、普通に、それを目指しているという行動が全く伴っていないのが問題なんだ。
「プロが目標」と言うから、こっちはそれを本心でリスペクトしている。だから、敢えて苦言を呈すのだけど、
それを心のどこかでバカにしていたら、相手にしないよね。
それにこっちはわざわざ嫌われながら、向き合っている訳だ。普通、そんな面倒くさいことはしないと思う。
あと、こんなメンバーもいる。
やっぱり「プロ目指している」とは言っている。しかし、練習でへとへとになり、帰宅すると、親との約束で
家庭でやらなくてはならないノルマがあるとのこと。そのノルマをしっかりとやらないと、練習には行かせて貰えない。
当たり前のこと。親のサポートが有っての自分だからね。最低限の約束はやらないとね。
勉強は予習、復習、宿題。洗濯、食器洗い、弟の世話。
僕は、彼に言った。「俺は、特に宗教に入っている訳ではないが、神様は人に越えられない壁は与えない、お前が強くなるために与えられた修行だと思え」と。
ブラジルには、僅か9歳で、道端で信号が止まる度に、車の運転手に食べ物を販売している子がいて、その僅かな稼ぎを、自分の小遣いにするのではなく、家庭の生活の足しにしている。勿論、日本は、路上で小・中学生が、働くことは出来ない。好きなサッカーを月謝まで払ってお貰い、シューズ、シャツ、望むものは手に入る。
お前は、幸せじゃないか?って。人には色々な事情がある。隣の庭は一見、芝が青く見えるものだ。しかし、その青い芝の人も、
もしかすると今ではないが、先に、苦労が待っている可能性もある。
だから、人は人なんだよね。人はなんだかんだいって、平等に出来ていると僕は信じている。
「何で俺だけが、こんな目に遇わなくてならないんだろ!」
ついつい思ってしまうよね。人間だから。
しかし、そういう時って、その時しか見てないから、そう思うだけなんだと思う。
世の中には、自分より全然、大変な境遇の人がいる。
でも、サッカーが好きで、プロを目指しているならば、越えられないハードルではない事だ。
好きだから、目標が途絶えない限り、絶対にクリヤできる内容だ。
将来、それを言い訳に「プロになれなかった」なんて聞きたくないんだよね。
夢、目標を掲げて日々生活するのは、大切な事。あるのは幸せなことだから。
しかし、それならそれで、行動を伴わせることだ。
人に色々言われて、心がぐらつくような人は、その目標は見てくれ。偽物だ。
本心から思っていないから、横から風が吹くと直ぐに諦める。
中学生も体幹、体幹とやってはいると思うけれど、心の体幹を鍛える方もやらないとね。
決してブレない体幹をね。