【もっと熱くならないか!】道徳の授業になった日

こんなことがあった。

今回は中学3年生の題材から、メンバーの道徳授業&練習。

15リーグ最終戦。
このメンバーも、選出されていた。

テスト休み、テスト休み明け、怪我人、受験生
様々な事情の中で、
この最終戦に向けて決して、万全な状態で臨めるものではなかったのだが、試合は6-0で勝利を収めた。

ただ、今回の焦点はサッカーそのものの話ではない。

試合に選出されていたメンバーが当日、試合会場に現れなかった。

コーチが当日現れないメンバーに対してメッセージで確認すると、
最後に通知されたメッセージを確認せずに、
本人は、テスト休みも重なり、練習にも参加していなかったため、メンバーに選出されていないと思い込み、メッセージを確認していなかったようだ。

見落し、勘違い。

大人でも決して無くは無い失敗ではないか?と思うので、問題はそこではない。

言わばすっぽかし日が、土曜日で、翌日日曜日~本日の火曜日にチーム練習は再開したのだが、どんな事情であれ、リーグをすっぽかしたことは事実、チーム、チームメイトに何もないまま、普通に、練習していたことを、
まず、コーチに指摘された。

そのメンバーも、サッカー自体は徐々に伸びて来ており、ゴールもするようになり、ようやく、実力もついて来て、恐らく、3年生では一番、チームを引っ張れる逸材とあり、コーチは期待を寄せていたメンバーの1人だが、
どこか抜けていて、安定感に欠く。

本日の練習で、改めてコーチに呼ばれてすっぽかしの件を、問い詰められた。

何も報告もなかったからだ。まず、ここが日頃から抜けていることがある。

本人は、まず状況を説明しようとしているが、コーチは既に状況は解っているので、状況説明をし始めたメンバーを遮った。

メンバーとして選出したコーチへの、まずは謝罪、また、何よりも、メンバーに迷惑を掛けたことへの謝罪がなかったことを問われたのだ。

本人に色々話をした後、メンバーを集めてCOJB道徳の時間を開始した。

このようなことは、このメンバーに限ったことではなく、メンバー全員にもあり得ることなので、そのような時は、メンバーに聞いて貰い、自分と照らし合わせて色々考えて貰い、意見があれば意見を出して欲しいのだ。なので、問題を起こしたメンバーをメンバーの前で、つるし上げるためでは決してない。

その中で、まず、今回の主人公が、謝罪。

次に他のメンバーに疑問の有無を聞いた。
特に同年代メンバー中心に。

すると、2年生の数名から、先輩にこのような意見が出た。

「後輩がこのような失敗をした時は、走りだの、ペナルティを課すのに、自分が失敗した時は何もないのか?」と。

今回の主人公

「それを言うならば、自分もそうだし、自分もペナルティをやるが、いままでミスした他のメンバーも、一緒に走ることになる」とコメントした。

すると、もう1人の後輩が、

「それはどうなのか?今、自分の失敗を問われているのに、他は関係ないのでは?」と、切り出した。

正にその通りだった。

これは、この先輩だけの話ではなく、
明日は他のメンバーが露にしてしまうこともあるかも知れない。だからこそ、1つの問題に対して議題に挙げることは大切だと思う。それをしていかないと、何が正しくて何がそうでないのか?が解らないまま大人になって行ってしまう可能性があるからだ。

メンバーはやがて成人し、社会人になり、中には子供を授かり親になることもあるだろう。親になるには、資格は要らない。授かった時点で、人1人を教育していく立場になることは間違いない。子供は親の背中を見ながら育つ。完璧にはなりえないので、失敗もする。しかし、大切なのは失敗した時に、どう振舞えるのか?が大切ではなかろうか?

中学生も2年生にもなると、しっかりと物の分別は出来る。
色々考えもある。大人への第一歩を踏んでいるのだ。

正しいこと、違うことの仕分けが、しっかりと出来ているメンバーもいれば、まだまだ、意味が解らずポカンとしているメンバーもいて、個人差はあるけれど、人それぞれ成長の時期、度合いも違う。

中には、議題に対して意見を問われると、
しどろもどろになり、何も言えなくなってしまうメンバーもいる。

しかし、それも、考えて貰う機会、
話をする機会を与えなければ、ずっと話せないだろう。

幸い、サッカーは、1人では出来ない。
仲間がいて成り立つ。少なくとも、自分の勘違いで、チームに迷惑を掛けたのだ。

人は子供も大人でも失敗はする。

しかし、失敗したら、まずは謝罪。
そこから、話もあるだろう。それは聞く。

謝罪せずに言い訳から入る大人にはならないよう、中学生には常に指導させて貰ってはいるけど、それはコーチも同じ。

また、コーチからこのような例で、メンバーに考えて貰った。

中学1年生、2年生ならともかく、
3年生は、もうすぐ高校生になる。

高校生ともなれば、やるやらないは別として、アルバイトが出来る年齢だ。
コンビニのアルバイトを例に挙げ、

コンビニもシフトが決まっていて、たまたま、
2人だけだったとしよう。

1人が勘違いをして、約束の時間に現れず、
アルバイトをすっぽかしたとしよう。
その時間帯にたまたま忙しい時間帯だった時は、大変なことになる。
アルバイトとはいえ、報酬を受けるわけだ。
社会人になるための、実体験予行練習みたいなものだ。

ミスしたことを何事もなかったように流して、そのままにしてしまうことが、中学生の将来を考えた時に、果たして良いことなのか?

今回は、このメンバーではあったが、
明日は自分になるのは、この年代、ごく普通なこと。

中学生年代、親以外の親代わりになれるコミュニティがあればあるほど良いと思っている。

この年代になると、反抗期があり、
親の説教は聞かなくなる年代だ。

我々もメンバーが、家庭での行動は把握出来てない中で、親も、家庭外で、日頃、自分の子供が世間でどのような振る舞いをしているのか?は判らないし、親としては、知って置きたいことも、多々あると思う。気になると思う。

だから、敢えて、メンバーの痛いところに、侵入し、本人は当然、その人を取り巻く仲間がどう感じ、どう行動するのか?を見る。

要は、サッカーが上達するのは、一番だろうが、サッカーはホンの一時。
サッカー上手くても、一般の会社では役に立たない。
しかし、人としては、生きてる以上、
人間のコミュニティにいる以上は、死ぬまでテーマになることだと思う。

その一時でも、中学生で中身を少しでも詰めることが出来たら、そのまま、高校、それ意向にも役に立つことがあるのではないかな?と思う。

中学生は、毎回毎回、何かとやらかす年代だし、突っ込みところは満載だけど、

それが、中学生らしくていいんだよね。

だってこれからだから。

失敗を積み重ねて、改善していければ、
どこの社会に行っても、少しは、まともに見えるようになるのではないかな。

次は誰がCOJB道徳授業の教材になってくれるのだろうか(笑)

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