【育成ブログ/もっと熱くならないか!!】高校サッカー指導者暴力事件について

どうしてそのような事になるのだろう?

改めて考えて見た。

選手権に出場するような高校サッカー部で、指導者が生徒に暴行、動画を録り、SNSで投稿された問題は、連日のように報道されている。

この問題は、同じ育成年代を指導している立場として、決して、他人事として流せる問題ではないので、どうしても、記事が気になって読んでしまう。

だから、今回は、同じ育成の指導者として、僕なりの意見を書いてみようと思っている。

今回の一件を報道で知って、改めて思っていることは、なぜか、いつしか育成年代を指導する指導者が→支配者になってしまっているのではないか?と思う。

指導者から支配者になってしまう原因は、
色々あると思う。高校サッカーの場合、強豪であればあるほど、指導者の権限は強力になると思う。

指導者から支配者になって行ってしまう仕組みが、自然と出来上がってしまっているのが、高校サッカーの典型例だと思う。

日本では、高校サッカーはメディアに注目されている。チームを強くして、そこからプロ入りもさせたりすると、マスコミ、周囲がこぞって「名将」「カリスマ」と、持ち上げる。

学校の先生という一面を持っているが、学校の先生として、世間からスポットを浴びる機会は、そうないと思う。しかし、高校サッカーの指導者は別だ。

部員は、指導者に逆らえない。服従。逆らおうものなら、試合で起用されなくなったり、Bチーム降格も免れない。

保護者も、高校生になってまで、指導者にあれやこれや、クレームはつけられない。つけようものならば、子供に「余計なことをするな!」と却って叱られてしまう。

一教員としては、上に教頭など、上役が存在するけど、こと、部活の世界、時間になれば監督が絶対的なトップとなる。

逆らえる者は誰もいない。さらに、強豪ともなれば、周囲の関係者も、
リスペクトするので、気持ちが良くなるのは、
普通のことなのかも知れない。

この環境が、指導者を支配者に変えている
1つの原因だと僕は思っている。

結局、何が言いたいか?というと、全てに於いて、「驕り(おごり)」から来ていて、このような行為に発展してしまっているように思う。

だから、殴っても蹴りを入れても、精神的にじわじわ部員を追い詰めても、
辞めたけりぁ、辞めればいい、部員はいくらでもいるし、来年、また新入部員も入ってくる。部員減っても、学校だし、我の収入に影響するものはない。

要は、怖いものがない、ということだ。

だから、前後を考えずに、気に入らないなら、殴る、蹴る、罵声浴びせる。

何でも良くなってしまうのだろう。

世間では、散々パワハラの事件が起こっていて、年中、報道されているのに、

我は関係ないと、思ってしまうのだろうね。

ある時から、指導者から完全支配者になっているのも、自覚がなくなっているように思うんだよね。

だから、会見の言葉を拝見すれば、解るように、周囲を納得させる言葉が出ない。指導者としてのハートをどこかに置き忘れ、
支配者のような言葉が先行してしまう。

指導者からいつしか支配者それによる驕り。

高校サッカーにおけるこれらの問題は、今に始まったことではないと思う。

高校サッカーが注目され、過熱すればするほど、指導者も過熱し、部員への要求も高くなる。

日本のプロサッカーの世界は、プロ選手の供給源が一部、高校サッカーになっている。
より、選手権やインターハイが注目を浴び、一教員の立場から、一変し、
部のジャージをまとえば、名門指導者として、奉られ、プロクラブのスカウトもお気に入りの選手を獲得したいので、監督に頭を下げに、挨拶に訪問する。

気分は良いはずだ。Jリーグのどこそこのクラブのスカウトが名刺を持って頭下げにくるのだから。

人間なので、一時、驕ってしまうのは解らない訳ではないが、話をすれば、しっかり理解出来る高校生を相手に、殴る必要性が果たしてあったか。

どこかの大学でも似たような事件があり、
注目されたけれど、組織のトップがやれば、その部下も、
いつしか、監督が不在の時に、臨時トップになり、支配者と化していく悪い連鎖。指導者が支配者ではなく、指導者であり続けるには、その人間を取り巻く周囲の環境も、見直す必要性があると僕は思う。

この件は、高校サッカーの話しだったけれど、実は、小・中学生年代でも、
指導者が支配者になっているケースいくらでもある。

どのカテゴリーに於いても、指導者が、どの立場、クラスに居ようと、そのカテゴリーの責任者として抜擢されたならば、グループのトップになる訳だ。
自分も含めて、支配者にならないよう、気をつけなくてはと、この一件を見ても
思う。

今回の一件は、日本の学校教育とスポーツを取り巻く環境にも、違和感を感じて来たこともあり、この場を借りて意見を書かせて貰いました。

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