ACLアジアチャンピオンズリーグで凱旋したOB
よくぞ立ったこの舞台に!
ACLベスト16、駒場スタジアム
同じ韓国1部リーグ同士の対決で、
もっか韓国リーグでは2位を走る全北現代を相手にした圭太の所属する大邱FC。
スタメン出場を果たし、後半途中までプレーした。
試合は、延長残り2分で失点し、圭太の大邱はベスト16で敗退を喫したが、最後まで健闘した。
ジュニアからユース年代まで、ずっと夢を目標に変え、地道な挑戦をしてきたJr.ユースOB、鈴木圭太にも、最大の敬意を称したい。
何故なら、全ての夢を見るサッカー少年の、
勇気の印的存在であるからだ。
一言で、エリートロードとは真逆であること。
ここに尽きる。
日本国内でエリートロードと言えば、
地域ジュニアクラブから途中、J下部合格、そのまま、プロ下部で育ち、トップ昇格みたいなスタイル。
しかし、圭太は、どこにでもいるサッカー少年の1人。
「プロ選手が夢」
近年は、子供達の夢は、サッカー選手だけでなく、野球選手だけでもなく、他の競技に惹かれる子供達も多いようだが、
ジュニア世代の子供達の夢は、サッカー選手と言うのは、変わらない。
では、将来の夢、目標はプロとしている子供、親が考える、プロロードは、日本国内でどんなものなのか?
Jr.ユースは当然強豪を選び、
関東大会、全国大会目指し、推薦入学で、
強豪高校に入り、メディアが注目する高校サッカー選手権に出場、Jリーグから、オファーを貰えれば…。
一例にはなるけど、正直、これは、プロロードとしては果てしない旅。
相当の低確率だ。
J下部U18まで在籍。しかし、トップ昇格実らず、大学進学、大学→Jリーグ
これも、稀なケース。
小さな街クラブJr.ユース→高校→大学→Jリーグプロと、果てしないロードだが、これを実現した宮部大己は凄いと思うが、
このようなスタイルは、かなり険しいロードだ。
恐らく、これに行き着く途中で、
挫折する人が殆んどだ。
圭太も、誰もが通る道を通って来ている選手の1人。
Jr.ユース、高校サッカー。
Jr.ユースは、言うまでもなく、エリートクラブとは、日本とブラジルぐらいかけ離れているCOJB、高校こそ、彼が入学する数年前に大阪代表で選手権にしたことがある高校だが、彼の時は、難しいものだった。
中学生時代に、ブラジル遠征やヨーロッパ研修を体験し、まず、海外への意識は高まった。
高校卒業後、ヨーロッパに飛んだ。
目標はぶれることなく、ずっと意識は、
プロ。
確かにJリーグだけがプロではない。
国問わずプロになり、プロで生活するならば、同じアジアでも、日本のプロリーグより格下にはなるけど、どの国にもプロはあり、
そこそこ生活出来るような報酬を受けれる国は沢山ある。
ACL、今回は、予選ラウンドからすれば、
Jリーグのトップの成績を獲得したクラブしか出場権が与えられない大会。
ACLに出場してない日本国内の選手で、どれぐらいエリートロードを歩んで来た選手がいるか。
しかし、このアジアチャンピオンズリーグの舞台に立てる選手が一体どれぐらいいるか?
仮に、日本のトップチームに所属し、
ACLにはエントリーしていても、全く、起用される機会がなければ、プロ選手としての価値は上がらない。
数々の日本国内のエリートを差し置いて、
鈴木圭太は、この舞台に、スタメン選手として、立ったのだ。
それを考えると、日本の子供達、その子供の夢を支える最大のサポーターの親御さん達は、少し、視野を広げて行かなくてはならないのでは?と、思う。
プロになる近道。
一見、楽な道と勘違いされそうだが、
全くそうではなく、表舞台に立つまでの、
プロセスをしっかりと絵に書く。
J下部所属、選手権出場が最低条件、
大学→Jリーグオファー、これに外れたら、プロにはなれない。
このような狭いプロロードしか情報がなく、
エリート街道から外れたら、それで終わりのような、考えを、この鈴木圭太の生き様を知ることにより、
「こんなロードもあるんだぁ」と思えると思う。
実は10年以上も前に、COJBでは、
その固定観念を変えたエピソードもある。
ジュニア→Jr.ユース→ユース
Jリーグ下部エリート街道をまっしぐらの選手が、トップ昇格出来ず、COJBを知り、プロロードの他のロードを見つけ、夢を勝ち取り、最終的には、元々立ちたかったJの舞台に帰れたという実例がある。
「あそこに入らないとプロには近づかない」
「夢には近づけないんだ」
これは、固定観念に過ぎない。
高校、大学まではエリート。誰もが認めた。
しかし、今は何とか幸いJ3のプロ。
沢山いる。
しかし、ACLとなるとほど遠い世界。
逆にエリートとは無縁。しかし、
プロロード、露出、選手としての価値を上げているのは、鈴木圭太のロードになるだろう。
楽な道はない。
しかし、人々が注目する舞台に、
プロとして露出すること。これが一番大切。
ビッククラブに所属していても、全く、
舞台に立てなければ、誰も観ない。
選手としての価値は上がらないのだ。
どのロードを歩めば、プロになれ、プロとしての価値をあげられるのか?
ここを日本の子供、また夢を持つ子供のサポーター、保護者は知って置いても、損はないと思う。
強豪高校に進学することが、かすかなプロロードに一番近いと言う固定観念は、解除していって頂きたい。
近道を探す。それは決して楽な道を探す、その道がある。とは全く違うし、そんなロードはない。
しかし、近道はある。
大切なのは、諦めないこと。
絶対に叶えるという揺るぎない信念があり、ブレないこと。
これが実は一番難しいことなんだ。
鈴木圭太の世界挑戦はまだまだ続く。